いきもの おとなになったら?
プレゼントにもピッタリ!大きくなったら何になりたい?子ども達の素敵な将来の夢を聞いてみたくなる絵本!
☆3つのおすすめポイント
- 「早く大人になりたいな」と思う動物たちにはそれぞれ理由があります。どんな理由かな?子どもの頃と大人の姿が違う動物や虫たちが登場!どんな風に成長するのか、めくりしかけをめくったら大人の姿が現れます。一緒に楽しみながら学びましょう!
- 本書を読んだ後に「〇〇ちゃんはどんな大人になりたい?」お子さんに聞いてみませんか?プレゼントにもピッタリ!の絵本です。将来の夢の話をすると何だか自分まで希望が湧いてくるようです。
- 夢って素晴らしい!動物も虫も、子どもはみんな将来の夢を持っていて素敵ですね★そして私達人間に置き換えて考えてみましょう。
☆あらすじ
「早く大人になりたいな」とライオン・ラクダ・おたまじゃくし・マンボウ・ひよこ・パグ・あおむし・ひつじ・クジャクの子ども達が登場します。
大人になったら、おたまじゃくしは蛙に、ひよこはにわとりになるのですが、みんなにはそれぞれ「早くおとなになりたい」理由があるのです。
それぞれに、その子どもらしい理由があります。憧れのまなざしで親の姿を見ているのでしょうか。そんな風にも感じる”理由”が、とってもかわいいのです。
そして、最後に人間の子どもが登場します。〇〇ちゃんはどんな大人になる?と読者に問いかけています。読んだお子さんに聞いてあげてください。そして、理由もぜひ聞いてみましょう!
☆際立った特徴
見開き1ページで1種類の動物を描いています。子どもの姿なのですが、実は右のページがめくる仕掛けになっていて、めくると大人になった自分(自分たち)が現れ、それぞれの夢が叶う様子が描かれています。そして、その仕掛けは右にワイドに開くものと、縦長になるものとあります。その動物の夢が素敵な大人の姿に表現できるようにそれぞれに合わせて考えられています。
そして、そもそも動物によっては、子どもの頃と大人の姿が全く違う物もあるので、その事を知り学ぶことも出来ます。「図鑑はまだ早いかなー?でも教えてあげたいな」と思っている方にオススメです。贈り物にも!仕掛けがついているから楽しく学べる絵本です。
☆書店員の感想
ライオンの子どもは、たてがみがふさふさでかっこいいから早く大人になりたいのだそうです。お父さんに憧れているのでしょうね。そして、大きな声で「ガオー」と吠えれば、サバンナの動物みんながびっくりする程の恐ろしさがあります。そんなかっこいい大人に憧れているのかもしれません。
ラクダの子は大人になったら、大きな背中のこぶに砂漠のお友達を乗せてあげたいと思っています。おたまじゃくしは太陽に向かって高く跳ねることが出来る蛙に、ひよこは「コケコッコー」とみんなを起こしてあげたいと、パグや青虫やクジャクは大人になった時に体の形や毛の色が変わることが楽しみのようです。
なるほど、子どもにとって”大人になる”という事って、とっても楽しみな事なんだなあと感じました。そして、子どもの時の姿と大人の姿が大きく違っている動物や虫がいる事って、なかなか教える機会が無かったので、子どもに教えるにはピッタリな絵本だと思いました。
図鑑はちょっと早いかなって思う方にはぜひ、オススメです。
図鑑だとピンとこないとか、そもそも図鑑に興味がない子には、物語の中で知ることが出来る本書は、自然と知識として頭に入るので、楽しく学べるのではないでしょうか。
本書を人間にも置き換えて考えてみました。大人になったら、まず仕事をするし、家族を持つかもしれない、おしゃれを楽しむし、今と全く違う場所に住んでいるかもしれません。そして今の子ども達だったら、今はまだ存在しない考えもつかない仕事や生き方が選択肢の中にあるのかもと思うとワクワクしてきます。
私の幼いころは、まずインターネットという物が身近ではなく、今では当たり前になっているブロガーやユーチューバーなどは、当然ありませんでした。しかし、今はその時なかった仕事があります。(そんな仕事を自分がしている事にも驚き!!)
今の子ども達が大人になった頃、どんな世界になっているのでしょうか。5Gを使いこなす時代になっているのでしょうか。何十年後先には、6Gとか7Gとか出ているんでしょうね。
そう考えると、動物たちに比べて人間はとっても自由で、選択できる未来が多いなと感動しました。どんな選択でも、子どもにはとにかく幸せに暮らして欲しい。そんな未来が訪れますようにと、願いましょう!
未来を夢見ることは、とても素晴らしいし、大人にも希望を持たせてくれます。
本書の動物や虫たちの「はやく大人になりたい!」と思う気持ちが、とっても未来を明るくしてくれているような気がして、素敵な絵本だなって思いました。
●つい最近、長男に素朴な疑問を投げかけられました。「なんで小さい子は、”ボール”になりたいとか言うのかな?絶対無理じゃん!」と。なるほど、確かに。職業とか憧れのヒーローではなく、「電車になりたい」とか、「虫になりたい」とか、真剣に言ってくれる子いますよね。その時は、『んーそうだなー、なりたいからいいんじゃない?』と返答したのですが、何でなのかな?と、それから何となく私もひっかかっていました。
きっと、大人はなれないと分かっていても、子どもにはまだその分別が付かないっていうのが答えなのかもしれません。でも私はやっぱり”やってみたい”とか”なりたい”という夢や希望はあった方がいいし、100%なれないとも限らないから「良し」だと思うのです。ちなみに、その息子の小さい時の夢は「電車になりたい」でした。笑
その事は、まだ内緒にしています。いつか話してあげようと思います。
- 作品名:いきもの おとなになったら?
- 作・デザイン:and EIGHT
- 出版社:交通新聞社