はたらくくるま ショベルカー ザック
働く乗り物が好きな子にピッタリ!何を作っているのかな?当てっこ遊びを楽しもう!
☆ピックアップポイント
- アームの先のアタッチメントを取り替えて、色んな事が出来るショベルカー。
- 土をほる気持ちがイイザクッザクッとした音から、胸に響くようなガガガッ!と穴を掘る振動まで。
- みんなが大好きな公園は、働く車と、働いている大人たちが力を合わせて造っているよ。
☆読み聞かせのポイント
- 「何を作っているのかな?」と当てっこ遊び。考えてみよう!よく見るとヒントがあるかも。
- 池だと思ったら、公園の噴水だったね!!と最後に答え合わせを。驚きの展開。
- ショベルカーのアタッチメント(用途に合わせて取り替える事が出来る部分)を知ろう。
☆あらすじと書店員の感想
アームの先のアタッチメントを取り替えて、色んな事が出来るショベルカー。
ショベルカーと言えば、工事現場で活躍する乗り物の中で、わりと誰でも名前を知っていてポピュラーな乗り物ですよね!だけど、ショベルカーはアームのアタッチメントと呼ばれている部分(先の部分)を交換することで、色んな仕事をしているます。
本書の中でショベルカーのザックはどんな仕事をしているのでしょう?
まず、土を掘って花壇を作ったり、砂場に砂を運び山を作る仕事をしています。次は大きな電動ドリルのようなアタッチメントに交換し、岩をガリガリと削っていきます。人間や動物達が安全に通ることが出来る大きなトンネルを作っていましt。次は大きな岩を持ち上げて運ぶ仕事です、アタッチメントは大きなハサミのような形。挟んで持ち上げる事に特化したアタッチメントです。スコップのような物で土ごと掘り出さずに、岩だけを移動させたのですが、理由があります。もともと岩がうまっていた大きな円形の土台をそのまま利用する為でした。岩がなくなり、作業するカエル達は、土台の周りコンクリートで更に土台を固め、その中に水を入れました。大きな池が出来ました。
土をほる気持ちがいいザクッザクッとした音から、胸に響くようなガガガッ!と穴を掘る振動まで。
スコップで砂や土を掘る時に、「ザクッザクッ」と音が出ますよね。土を掘るザックからも「ザクッザクッ」という音が聞こえます。砂を砂場に流しいえる時は「ザザザー」です。さあ、土を削ってトンネルを掘る時や、岩を持ち上げた時はどんな音が聞こえるのでしょう。
ドリルで岩を削る時は「どどどど がががが ザックザック」です。音を聞いただけで削る際の大きな振動や、岩の固さを感じますね。
私がそのザックの表情に、声を付け足すとすれば「体が揺れるよー!!イエ~イ!」でしょうか。その振動を楽しみながら作業しているように見えます。
さあ、岩を持ち上げる時です。まず、大きなハサミでガシッ!!と掴み、岩の重さにザックの体がバランスを崩して持って行かれないように、慎重に持ち上げていきます。「ぐらぐら ごごごご」ザックはぐっと食いしばって、丁寧に慎重に作業しています。
ショベルカーやトラックは、ポップで可愛らしくデフォルメされて描かれているのですが、工事現場に自分が居合わせ、目も前で作業を見せてもらっているようなアングルで描かれています。だからこそ、音が聞こえ、振動が伝わりザックたちの真剣に作業する熱が伝わってくるのかもしれません。
みんなが大好きな公園は、働く車と、働いている大人たちが力を合わせて造っているよ。
最後に、今までみんなで何を作って、何が完成したのか答え合わせです。ザックやラッキー、現場で働く動物達が一同に集結します。
今まで山にトンネルを作ったんだな、池を作ったんだなと思っていた物が全て公園の1部だという事にまず驚くのではないでしょうか。私は、最初、ザックはひと仕事終えるとラッキ―に乗せてもらい移動するので、それぞれ遠くの現場なんだな思っていました。
しかし同じ公園の敷地内だったのです。
そして、もう一つ驚くのは、ザックの仕事の後に様々な手が入れられ、公園の遊具らしく変化している事。
池だと思ったものは中央に噴水が設置されていて、子ども達が泳ぐこともできる池になっています。大きなトンネルも、掘って穴をあけた壁面部分をコンクリートでアーチ状に固めて子ども達が通ることが出来るようになっています。どれも作業する車と動物達の力が合わさって出来上がったということですね。
素敵な公園が出来て、みんなが大満足で嬉しい♩公園に居合わせた全ての動物・ザック・ラッキーから、そんな気持ちを感じるラストシーンでした。
- 作品名:はたらくくるま ショベルカー ザック
- 著者名:作 山本省三 絵 市原淳
- 出版社:くもん出版
※参考文献 うた・よみきかせをKUMONが応援【ミーテ】「山本省三さんインタビュー」「市原淳さんインタビュー」