ゆびでさわってどこかな?えほん きつねさん
赤ちゃんから大人まで触って楽しい、見て美しい絵本♩秋の読み聞かせにもピッタリ!
☆ここを深読みするとさらに面白い
- 秋の森の景色が広がります。美しい紅葉している木の色合いや、森の動物達を見て秋を感じましょう!穴あき部分から次のページを覗くのも楽しい♩
- 構造が面白い!所々に穴が開いていたり、くり抜かれています。指でなぞったり空洞から指を出して遊んだり、デコボコな触り心地自体を楽しむ事も出来ます。
- 森の明るい所、暗い所、朝、夜。どのシーンも美しく、温かみのある色合いで描かれています。でも・・・キツネさんの巣穴の中が一番温かそうかも?
☆読み聞かせのポイント
- 誰かな誰かな?と一緒に考えながらお子さんとページをめくりましょう!「リスさんだったね!」などと、答え合わせを楽しみましょう!
- お子さんだけじゃなく、大人も一緒に触って感触を楽しむ事で、触った感触がどうだったのか話すのも面白い!どう感じたのか聞いてみましょう!
☆あらすじ
木の陰に隠れているのは誰かな?
あのツンととがった鼻は、キツネさんかな?
あらあら。てんとう虫さんだったのね。
岩のトンネルの奥に見えのは誰かな?
あのフサフサのしっぽは、キツネさんかな?
あらあら。リスさんだったのね。
落ち葉の中に隠れているのは誰かな?
あの三角のお耳は、キツネさんかな?
あらあら。コウモリさんだったのね。
木と木の間を走っていくのは誰かな?
あの茶色い体は、キツネさんかな?
やっぱりキツネさんだね。巣の中でママとぎゅっとくるまって、温かいね。
☆書店員の感想
秋の森の景色が広がります。美しい紅葉している木の色合いや、森の動物達を見て秋を感じましょう!穴あき部分から次のページを覗くのも楽しい。
紅葉した森の景色は、とってもキレイですよね。本書の中でも、赤・オレンジ・黄色・茶色が森を彩っています。秋の森にはどんぐりやキノコもピッタリですね。
沢山の動物も登場します。1ページ目だけでも、ウサギ・ねずみ・リス・かえる・アリ・てんとう虫・ハチ・カタツムリ・鳥・蝶などなど…。隅々まで見渡してもこれだけの動物が描かれています。
なんて賑やかな森でしょう!
そんな中、大きな丸太が1本横たわっています。丸太の断面部分が大きめな穴になっていまよ。あちら側にはツンととがった誰かの鼻先のような影が見えています。さあ、誰なんだろう?キツネさんかな?想像を膨らませながら、ページをめくってみましょう!
穴あき部分から覗いてみてみるのも面白いですよ♩
構造が面白い!所々に穴が開いていたり、くり抜かれています。指でなぞったり空洞から指を出して遊んだり、デコボコな触り心地を楽しむ事も出来ます。
表紙をまず見てみましょう。
沢山のくり抜いた部分や穴あき部分があります。
葉っぱの形にくり抜かれた部分、蜂がブーンと飛んだ後を表現している波のような形のくり抜き、キツネさんのしっぽやクモの巣の形のくり抜きもありますね。
そして、ちょうちょの羽の、丸い柄部分が小さなあきになっています。
表紙自体は、サラッとして滑らかな触り心地です。滑らか・デコボコ・穴あきの様々な触感の変化を、指や手の平で感じることが出来ます。
きっと、「どうなってるんだろう?」「気持ちがいいな」「くすぐったいな」など、触った人やタイミングで、それぞれで感想が違ってくるのではないかと思います。もっと触ってみたい!次も次も!と好奇心を刺激するのではないかと思いました。
今、紹介したのは表紙の1ページ分だけです。中は見開き6ページ。どのページにもそれぞれのシーンに合わせたデコボコのくり抜きや穴あきがあります。どのページも見て触って楽しむ事が出来ますよ。
森の明るい所、暗い所、朝、夜。どのシーンも美しく、温かみのある色合いで描かれています。でも・・・キツネさんの巣穴の中が一番温かそうかも?
陽の光が沢山差し込んでいる森、ごつごつした大きな岩がある森、後ろにビルの影が見えるようなわりと人間が住む場所から近い森、コウモリが飛んでいるような少し薄暗い森の奥、三日月と蛍の光が幻想的な夜の森、最後はキツネさんの親子がすーすーと寝息を立てて眠る巣(木の根っこ)がある森が、見開き1ページずつに描いています。計6ページです。どのページも、温かい雰囲気を感じます。
でも、私はやっぱり最後のページが1番温かい感じがしました。
一見狭そうな木の穴の巣。落ち葉が詰まっていて、まるでフカフカのベッドです。そして2匹の親子がピッタリ入る大きさの穴。互いに体を寄せ合い、暖め合い、安心して眠っています。
とっても素敵な様子に森の動物達も「きつねさん、ここにいたんだね。気持ちが良さそうに眠っているね。」と、起こさないようにヒソヒソと、読者に向かって話していますよ。
- 作品名:ゆびでさわって どこかな? えほん④ きつねさん
- 著者名:文 サム・タプリン 絵 エミリー・タブ
- 出版社:岩崎書店