はらぺこあおむし
2歳からの読み聞かせにピッタリ!青虫が成長する感動あり!穴あきの仕掛けや歌の楽しさあり!小さな子でもめくりやすいボードブックです。
☆3つのおすすめポイント
- 青虫が美味しい物を見つけてムシャムシャと食べながらページを食べて進んでいくようなデザインです。その中に曜日の仕組みや1から5までの数字が入っているから、自然と知ることが出来ます。
- 楽しい歌にもなっているから、歌いながら読み進めると更に楽しい!ボードブックだからこそ、小さな子でも自分のペースで楽しめます。持ち運びにも便利!
- 小さな卵から、青虫が生まれる所からスタートし、美味しい物を食べ、大きく育ち、やがて美しいちょうちょに成長していきます。大きく育っていくことの喜びや素晴らしさを読者の子ども達に伝えています!
☆際立った特徴
アメリカの絵本作家エリックカールさんは、色の魔術師と呼ばれていて、色彩の美しさ・豊かさで、登場人物たちを生き生きと描いています。特に、ちょうちょに育って羽を広げるシーンは、青虫だった時とのギャップに驚きます。
エリックカールさんの代表作の1つ「はらぺこあおむし」は、通常版とボードブック・ミニ版・大型版・飛び出すもの・・・など、様々なバリエーションがあります。
今回紹介するボードブックでは、通常版に比べて半分ほどの大きさに縮尺されていて、物語の内容は同じです。穴あきの仕掛けや曜日ごとにページの大きさを変えている所は同じです。
しかし厚みがある分、0歳から自分でページを触って、読んだり遊んだり出来ると事と、持ち運びしやすい所が特徴的です。
「はらぺこあおむし」は、絵本のストーリーがそのまま歌になっていて、パネルシアターや劇など、保育の現場で、絵本の読み聞かせ以外にも様々なアレンジで子ども達を楽しませています。子ども達に大人気作品です!
☆あらすじ
ある日の夜です。
おや、葉っぱの上に小さなたまごがあるな。
お月さまが空から見て言いました。
日曜日の朝です。温かい日差しが地面から顔を出しました。
小さな卵から、ポン!と小さな青虫が生まれました。
青虫は、お腹がペコペコです。
食べる物を探しに出かけることにしました。
月曜日です。リンゴを1つ見つけて食べました。でも、まだお腹はペコペコ。
火曜日です。ナシを2つ見つけて食べました。でもまだお腹はペコペコ。
水曜日です。スモモを3つ見つけて食べました。それでもお腹はペコペコ。
木曜日です。イチゴを4つ見つけて食べました。まだまだお腹はペコペコ。
金曜日です。オレンジを5つ見つけて食べました。
その次の、土曜日は一体何を食べたでしょうか。
チョコレートにアイスクリーム・ピクルス・チーズ・サラミ・キャンディ・さくらんぼパイ・ソーセージ・カップケーキ・スイカ・・・。
その晩、青虫はお腹が痛くてシクシク泣きました。
次の日は、また日曜日です。
青虫はみどりの葉っぱを食べました。とても美味しい葉っぱでした。
お腹の具合も良くなりました。
もう、青虫は小さな体ではらぺこではありません。
間もなく、青虫はサナギになって何日も眠りました。
それから何日も眠った青虫は、皮を脱いで出てくるのです。
美しい羽を広げたちょうちょになりました。
☆書店員の感想
青虫が美味しい物を見つけてムシャムシャと食べながらページを食べて進んでいくようなデザインです。その中に曜日の仕組みや1から5までの数字が入っているから、自然と知ることが出来ます。
穴あけの仕掛けというと、一般的にトンネルや窓が穴あけの仕掛けになっていたりする事が多いと思います。そこから中を覗いたり、指を入れてみたりと、様々な遊びに繋がっていくのですが、本書は、はらぺこの青虫がリンゴやスモモを見つけて、ムシャムシャと食べて穴を開けていく様子が描かれていて、曜日を進めるごとにどんどん食べる量が増えていって、すごく食欲があるんだなーと驚きます。青虫が食べ進めていく穴あきって、面白い発想ですよね!本書だけの唯一無二のデザインではないのかな?と思ってしまいます。
そして、「月曜日、りんごを一つ食べました・・・」「水曜日、スモモを3つ食べました・・・♩」と文章が書かれています。自然と曜日の仕組みや数を知ることが出来ます。
曜日をいざ教えるのって難しいと思いまが、耳から自然と聞かせてあげることが出来ます。
そして、親子で一緒に果物の数を数えたり、「この果物は何でしょうか?」とクイズを楽しむ事も出来ます。
きっと、楽しい絵本遊びの中だからこそ、子ども達の知育に繋がるのではないでしょうか★
楽しい歌にもなっているから、歌いながら読み進めると更に楽しい!ボードブックだからこそ、小さな子でも自分のペースで楽しめます。持ち運びにも便利!
我が家の娘が本書に興味を持ったきっかけが「はらぺこあおむし」の歌でした。本文がそのまま歌になっているので、その歌に合わせてページをめくると面白がって、何度も繰り返し読みました。特に青虫がムシャムシャと食べ物を次々食べていくシーンがお気に入りで、2歳頃でも自分から歌に合わせてページをめくって読んでいる事もあって驚きました。
本書はボードブックになっているので、もっと小さな子でも自分でめくる事が出来ます。
ぜひ、歌に合わせて読んでみて欲しいと思いました。
小さな卵から、青虫が生まれる所からスタートし、美味しい物を食べ、大きく育ち、やがて美しいちょうちょに成長していきます。大きく育っていくことの喜びや素晴らしさを読者の子ども達に伝えています!
青虫ほど、生まれた時の姿と大きく育った時の姿の違いが、大きい生き物はいないのではないでしょうか。
本書を読んでいると、青虫が沢山食べて、大きくなって、そして美しいちょうちょの姿になる・・・その成長を見守っているだけで、なんだか嬉しい気持ちになります。まるで卵を見つけたお月さまのような気持ちです。親が子どもを見守っているような感覚です。
もしかしたら本書は、読者の子ども達へ、「大きくなる」素晴らしさや、成長する喜びを伝えているのではないかと思いました。
この世界の葉っぱの上にポツンと生まれた小さな卵。その中から生まれた小さな命が力強く成長し、大きく美しく羽を広げて飛び立っていく様子は、まるで【希望に満ち溢れた明るい未来】そのものなのかもしれません!
- 作品名:はらぺこ あおむし(ボードブック版)
- 著者名:エリック・カール 訳:もりひさし
- 出版社:偕成社