健康寿命をのばす運動習慣〜体と脳を元気に保つために〜

健康寿命をのばす運動習慣〜体と脳を元気に保つために〜

2025年10月1日

前回の記事では、転倒を防ぐための住環境づくりや歩行の工夫についてお伝えしました。
転倒を防ぐことは、要介護状態になるリスクを減らし、自分らしく暮らし続けるためにとても大切です。

では、そもそも「転ばない体」をつくるにはどうしたらよいのでしょうか?
年齢とともに、筋力やバランス感覚、視力などが少しずつ低下し、転びやすくなる原因が重なっていきます。

そこで今回は、転倒リスクを減らしながら体力と脳を守る「運動習慣」についてご紹介します。
実は運動は、転倒予防だけでなく 認知症予防や脳の活性化 にも効果があるのです。

「運動は認知症予防にもなる」と話すイラスト

運動の力は「体力」だけじゃない!脳を育てる効果も

一般的に、脳は加齢とともに萎縮し機能が低下すると言われています。
しかし研究では、運動によって脳の血流が増え、神経細胞が増えることが分かっています。
さらに「神経栄養因子」というたんぱく質が増えることで、脳の容積(特に記憶をつかさどる海馬)が大きくなることも確認されています。

運動には、こんなうれしい効果もあります。

◇ 認知機能の維持・向上(記憶力・判断力など)
◇ 気持ちが前向きになる(うつ症状の軽減)
◇ 睡眠の質の改善(深く眠れるようになる)
◇ 社会とのつながりが増える(孤立を防ぎ、交流が広がる)

つまり運動は「体を鍛えるため」だけでなく、脳を若々しく保ち健康寿命をのばすための習慣 なのです。

高齢者が転びやすくなる要因を説明するイラスト
運動が脳を活性化する効果を解説するイラスト

認知症予防につながる!運動の3つのポイント

①週3回以上、できる運動を続ける

週3回以上の有酸素運動(ウォーキング・サイクリング・ダンスなど)が効果的です。
苦手な方は「日常生活の中で体を動かす工夫」から始めましょう。たとえば・・・

少し早歩きを意識する
□ エレベーターではなく階段を使う
□ テレビを見ながら足踏み運動をする
□ 掃除のときに体を大きく動かす

「運動」と意識せず、生活に自然に組み込むのが続けるコツです。

週3回以上の運動習慣を勧めるイラスト

②半年以上、継続する

運動を24週間(約6か月)以上続けると、認知機能や実行機能が改善されることがわかっています。
短期間では効果が見えにくいので、習慣化が大切です。

三日坊主を防ぐ工夫:

△ 「ながら運動」を取り入れる(歯磨きしながらつま先立ち など)
△ 家族や友人と一緒に行う(運動仲間を作る)
△ 記録をつけて達成感を得る(アプリやカレンダー活用)

「1日10分から」「週3回から」など、ハードルを下げて無理なく始めましょう。

半年以上の運動継続が大切と伝えるイラスト

③ほんの少し強度をアップする

特別なトレーニングをしなくても、「いつもより少しだけ頑張る」運動 が効果的です。たとえば

◯ ウォーキングをいつもより速めに歩く
◯ 掃除の回数や範囲を増やす
◯ 階段を使う回数を少し増やす

小さな積み重ねが、大きな脳と体の健康につながります。

少しずつ運動の強度を上げる工夫を紹介するイラスト

楽しく続けることが大切

「続けるのが苦手…」という方でも大丈夫。
無理のない範囲で体を動かし、楽しみながら取り組むことが一番です。

楽しく無理なく運動を続けようと呼びかけるイラスト

『夢はるかの介護チャンネル』では、椅子に座ったままできる体操や、タオルを使った簡単な運動を動画で紹介しています。ぜひチェックしてみてくださいね。

また、さらに深く知りたい方には
📖 『認知症の人の気持ちと接し方がわかる本』(夢はるか著・小坂直樹監修/大和出版)もおすすめです。漫画でわかりやくすく、今日からできる介護予防・認知症予防の工夫を解説しています。👉Amazonで見る