目次
人生100年時代の、身近な健康課題
人生100年時代と言われる昨今、なるべく健康で長く元気で過ごしたいですよね。
けれど、『認知症』は、思いがけず身近に起こりうる病気です。
ひとくちに「認知症」と言っても、その症状の現れ方は様々です。まずは、代表的な認知症のタイプと特徴について、こちらの動画で確認してみましょう。
▼カイゴちゃんが解説!認知症の主なタイプと特徴(動画)

カイゴちゃん、動画、見ました。母の最近の様子が、動画で説明されていたタイプと似ている気がします…。
特徴が分かると、少し納得できる部分もあるけれど…やっぱり、「どうしてうちの母が」って気持ちが消えなくて…。
お医者さんに相談すれば何か分かるかもしれない、でも、そうじゃなかったらどうしよう…って思うと、どうしたらいいのか…。


動画、見てくださったんですね。そうです、認知症のタイプによって症状の現れ方は本当に様々なんです。
そして、お医者さんに相談することはとても大切ですが、それだけでは解決しない心の悩み…ゆうきさんが今抱えている**『どうしたら…』という気持ち、それこそが、診断されたご家族が向き合う、本当の課題**なのだと思います。

でも、まず知ってほしいのは、その気持ちを抱えているのは、決してゆうきさん一人ではない、ということです。少し、視点を変える事実をお話ししてもいいですか?
視点を変える、一つの事実

2022年の国の調査によると、高齢者の3人に1人に、なんらかの認知症状がある、と言われているんです。


3人に1人…!そんなに…。私の周りではあまり聞かないから、うちだけの特別なことのように感じていました。

そうですよね。でも、これはもう特別な病気ではなく、社会全体で向き合う、ごく身近な健康課題なんです。だから、ご家族だけで抱え込んでしまう必要は、まったくないんですよ。
「悲観」から「暮らしのデザイン」へ

そして、ここからが一番大切なことです。
「できなくなったこと」を数えて悲しむのではなく、【「今できる楽しみ」を一つひとつ見つけて、これからの暮らしをデザインしていく。】そんな視点に立ってみませんか?

楽しい暮らしを…デザイン…?

はい!認知症になったからといって、「楽しい」「嬉しい」と感じる心まで失われたわけではありません。その「楽しい時間」を作るための、小さなヒントをいくつかお伝えしますね。
「楽しい時間」を作るための、小さなアイデア集

- ヒント①:「役割」というスパイスを
簡単な洗濯物たたみや、テーブルを拭くことなど、ご本人に無理なくできることをお願いしてみましょう。ご本人が「家族の役に立っている」と感じられる瞬間は、大きな自信と喜びにつながります。

なるほど…そういえば以前、母にお願いして一緒に野菜の皮むきをしたら、少しだけ活き活きして見えました。
- ヒント②:五感で楽しむ時間
昔よく聴いていた音楽をかけたり、お好きだったお菓子を一緒に味わったり。記憶ではなく、心と体が「心地よい」と感じる時間を作るのも素敵ですよ。

たしかに、最近あまり会話が続かなくても、昔好きだった歌をかけたら、静かに聴いて穏やかな顔をしていました。
- ヒント③:思い出話に花を咲かせる
古いアルバムを一緒にめくりながら、若い頃の話を聞いてみましょう。ご本人が一番輝いていた時代の話は、何度聞いても素敵な時間になります。

古いアルバム…!いいですね。今度、母の部屋をさがしてみます。なんだか、少し気持ちが楽になりました。悲しんでばかりじゃなくて、私にもまだできることがあるんですね。
【おわりに】


認知症と共に生きることは、失われたものを数える日々ではありません。残された素敵な部分を、ご家族で再発見していく新しい旅の始まりです。その旅の途中で困った時は、いつでも私たち専門家を頼ってくださいね。一緒に「楽しい暮らし」をデザインしていきましょう!
