くませんせいが ねているうちに
クリスマスの読み聞かせにピッタリ!くま先生の為に子ども達が楽しくクリスマス準備をします♬助っ人にサンタさんが登場!!
☆際立った特徴
- クマ先生は冬眠するのでクリスマスを知らない。
- 子ども達がプレゼントって何かを話す。
- 大人無しの、子ども達が主体のクリスマス会。
- 失敗もあるけどみんなで助け合って作り上げる。
- 子ども達だけでは難しい所をサンタさんが手伝いに来るサプライズ。
☆読み聞かせのポイント
- クリスマスっていったいどんな事するの?どんなお楽しみが待っているの?動物の子ども達のお話を聞いてみましょう!君はどんなクリスマスを楽しみたい?
- 読み終わってから、お子さんにケーキやプレゼントの好みを一緒に聞いてみても◎チャンスです!
☆あらすじ
森の保育園は明日から長い冬休み。
くま先生が子ども達に言いました。「春になったら会いましょうね」
くま先生は毎年冬から春まで眠るので、クリスマスを知りません。
「クリスマスってどんな事するの?」
くま先生は子ども達に、クリスマス前にもみの木に飾りつけする事や、クリスマスの夜にプレゼントを持ってきてくれること、夕食にみんなでケーキを食べることを聞きました。
なんて楽しそうなクリスマス。
子ども達は良い事を思いつきました。
そうだ!クリスマスの当日にくま先生を起して一緒にお祝いしよう!
みんなは大賛成!
そして寒い冬になり、クリスマスの日となりました。
子ども達はくま先生を起こさないように、森の保育園で準備を始めました。
ツリーの飾りつけをして、クリスマスケーキ作り。しかし子ども達にとってケーキ作りは初大変です。なかなか上手くいきません。
それを空から見ていたのはサンタさん。煙突からみんなのお手伝いに来てくれました。
そして上手にケーキが焼けたら、サンタさんは帰って行きました。ここに来たのはサンタさんと子ども達だけの秘密です。
さあ。いよいよ屋根裏部屋のベッドで眠るくま先生を、子ども達は起こします。
「くま先生!クリスマスだよ☆」
下に降りると、クリスマスパーティーの準備が整っていてくま先生はビックリ!
素敵なクリスマスをありがとう!
くま先生と子ども達はその後、ケーキや食事を食べてクリスマスを楽しみました。
☆書店員の感想
冬の間は冬眠するのでクリスマスを知らない・体験した事のないくま先生に、【クリスマス】について子ども達が教えます。
くま先生はクマですから、毎年クリスマス前に冬眠に入り、春先になるまで眠り続けるそうです。今までクリスマスを体験した事も話を聞いたことものないくま先生は、クリスマスってどんな事をする日なのかな?どんなパーティーをするのかな?と興味津々に子ども達に訪ねました。
クリスマスって何なのかを話す絵本は世の中に沢山あり、大体が大人が子どもに教えるというパターンが多い中、本書では子ども達が自分の知っているクリスマスをくま先生(大人)に話します。とても珍しいなと思いました。
そして、クリスマスの深い意味は知らないけど、みんなで食べる特別な料理やケーキ・ツリーの飾りつけ・夜中にサンタさんがやって来てプレゼントをくれるという、とにかく楽しいことだらけの1日だという事を教えている所も、子どもが教えるからこそというか、子どもらしい部分だなと思いました。
だからこそ、クリスマス未体験のくま先生も体験してみたくなったし、冬眠から起きてまでみんなと楽しみ過ごしてみたいと感じたのだと思います☆
クリスマス当日。子ども達だけでパーティの準備をするのですが、やはり大人の力無しでは大変なことだらけ。特別な助っ人が登場します!
くま先生にクリスマスを楽しんで欲しい子ども達が、大きなもみの木を保育園へ運んできました。背も低く力の弱い子ども達にとって木を立てることもグラグラして一苦労。下敷きになりそうな場面もありましたが、なんとか立てることが出来ました。それだけでも素晴らしい!頑張ったね!と誉めてあげたい位なのですが、ここからがクリスマスパーティー準備です!もみの木に可愛く飾りつけが出来た後、ケーキ作りが始まりました。
普段からお料理をしない子ども達にとって、卵を割ったり粉を計って入れて混ぜる・・・のは難しい事。何とか焼く所まで出来たけど、焼いてみたら真っ黒こげ・・・。台所はぐちゃぐちゃです・・・。さあどうしようか。と不安に思っている子ども達の元に誰かが煙突から訪ねて来てくれました。
それはサンタさんです。みんなが困っている様子を空から見ていたサンタさんは少し早いけど会いに来てくれたのです☆
なんて嬉しい助っ人でしょうか♬もう一度仕切り直しってケーキ作りです。何段にも重ねたスポンジケーキに生クリームとイチゴをたっぷりとデコレーションして、クリスマスケーキの完成です!
サンタさんは完成するとすぐに子ども達に「手伝いに来た事は秘密だよ☆」と伝え帰って行きました。
この日はクリスマスです。サンタさんにとって一年で最も忙しい日。もしかするとプレゼント配りの準備の合間に、子ども達の為に時間を作って手伝いに来てくれたのかもしれませんね。「サンタさんありがとう☆」
準備が終わっていよいよくま先生を起こす子ども達。くま先生の喜ぶ反応が子ども達にとって、とっても嬉しい”喜び”(ご褒美)です。
くま先生は子ども達に起こされて、パーティーの準備が整った部屋へ行きました。くま先生は飛び跳ねて驚き、そして喜んでいます。「なんて素敵なクリスマスツリー。なんて素敵なクリスマスケーキ。なんて優しい子ども達!」と感動しているのでしょうね。
裏表紙を見てください。くま先生は初めてのクリスマスを子ども達と過ごせて、美味しくて心のこもったケーキを沢山食べて、とっても嬉して、心もお腹も大満足したのでしょうね。再び眠りについたくま先生の幸せそうな顔が窓から見えますね☆
- 作品名:くませんせいが ねているうちに
- 著者名:文 すとうあさえ 絵 たかくわこうじ
- 出版社:ハッピーオウル社